CHONDROITIN

コンドロイチンと潤いの秘密

肌の貯水タンク”コンドロイチン”

多くの体内組織に存在して、保水性と潤滑性を担っている成分です。
「コンドロイチンはひじやひざでは・・・・?」などという印象が強いですが、実はお肌の中でも大切な役割を担っているのです。
肌では真皮のコラーゲン線維に密着し、クッションのように内側から支え、もちあげることで、ふっくらとしたハリを与えます。
豊富に水を含む貯水タンクの役割を果たすその高い水分保持能力は、肌にぷるぷるとした潤いを生み出し、持続させます。

コンドロイチンと潤いの秘密

コンドロイチン硫酸は、生体内ではタンパク質と結合し、図のようなブラシ状の姿で体内組織に存在しています。高い保水性の秘密は、その構造にあります。
ブラシ状の1本1本の毛状の組織それぞれがマイナスに帯電しているため、互いに反発し隙間を作りだすのです。
コンドロイチン硫酸は、この隙間に水の分子を、まるで磁石のように引き寄せることで、水分を長時間しっかりと保持します。


加齢とともに減少するコンドロイチン

加齢とともに、コンドロイチン硫酸を身体の中でつくる機能は低下していきます。その体内合成量は、60歳を過ぎると、なんと20代の頃の約4分の1にまで減少するともいわれています。
肌の水分量が年齢とともに低下するのも、このコンドロイチン生産能力が年齢とともに低下してしまうためだと考えられています。

肌の潤いとハリを担っているのは、
実はコンドロイチンだった!

私たちの体の皮膚は、平均2ミリの厚さしかありませんが、その総面積は新聞紙8ページ分、総重量は数kgにもなることから、「人体で最大の器官」ともいわれ、表面に近い方から、表皮、真皮、皮下組織の3層構造をとっています。
コンドロイチンはこの3層構造の真皮の中に存在しています。
真皮はコラーゲン線維とエラスチン線維がその大半を占める層で、肌の構造を作るとともにハリや弾力の元となっています。
そのため、もし真皮で水分が不足すると、コラーゲン線維やエラスチン線維が干からび萎縮してしまい、肌のハリや弾力が失われシワが生じることになります。
いわゆる老化の進んだ肌です。
この真皮の水分不足を防ぐ上で重要な役割を果たしているのがコンドロイチンなのです。
真皮に含まれるコンドロイチンは、コラーゲン線維に密に組み込まれていて、必要に応じてコラーゲン線維に水分や栄養分を供給することで水分不足や 萎縮を防ぎ、肌を守ります。
最近少しシワが気になるという方は、もしかすると肌のコンドロイチンが不足しているのかもしれません。

ひざ・ひじ・腰などの関節だけでなく、
全身のあらゆる組織に存在するコンドロイチン

コンドロイチンは、ギリシャ語で「軟骨」を意味する「コンドロス」をその語源とすることからも分かる通り、関節軟骨に多く含まれています。
このことから、コンドロイチンは関節軟骨にだけ含まれていると誤解している人も多いのですが、実はムコ多糖の中でもコンドロイチンは生体内分布が広く、関節軟骨や骨などの硬組織の他にも、脳神経組織などほとんど全ての臓器や組織に含まれ、重要な機能を担っています。

30歳を過ぎたらコンドロイチンの補給を考えるべき?

コンドロイチンは、私たちが生きていく上で、なくてはならない必須の成分です。
また、加齢によってコンドロイチンを 合成する酵素のはたらきが弱まり、生体内における合成量が年々低下するため、30歳以降においては積極的にコンドロイチンを補給する必要があるといわれています。
さらに、老化と関係の深い、水分保持や、痛みに対する優れたはたらきを持つことから曲がり角を過ぎた大人の女性にとって特に重要な成分であるということができます。


動物性の食べ物に多く含まれる

コンドロイチンは牛をはじめ、豚や鶏、魚といった動物性の食品に多く含まれています。他にも、クジラ、エイ、サメ、スルメイカ、カブトガニ、ウナギに含有されていることが報告されています

*CONNECTIVE TISSUE 7(3): 147-154 1975「結合組織ムコ多糖の比較生化学」